Book Detail
近世日本国民史
Synopsis
あらすじ
歴史小説家たちが読んだ文章を、そのまま読む。 徳富蘇峰の大著『近世日本国民史』。その記念すべき第一巻「織田氏時代 前篇」を、明治書院の普及版を底本に、旧字体・旧仮名遣いを残した原典の姿で収録しました。『近世日本国民史』の魅力は、単に「昔書かれた日本史」であることではありません。徳富蘇峰は、後世に成立した物語や通俗的な逸話だけに頼らず、『信長公記』をはじめ、鉄砲伝来を記録した『鉄砲記』、キリスト教伝来にかかわる宣教師たちの記録や書簡など、事件と同時代、あるいはそれに近い史料にまで遡りながら歴史を描こうとしました。しかし、本書は史料集ではありません。蘇峰の筆にかかると、史料の中に眠っていた人物たちが動き始めます。史料に根ざしているにもかかわらず、物語として面白い。この二つを両立させたことこそ、『近世日本国民史』が長く読み継がれてきた大きな理由の一つでしょう。後世には、本書を「歴史小説家のバイブル」と評する研究者も現れました。松本清張や司馬遼太郎をはじめ、後の時代に歴史を題材として書いた作家たちが親しんだ歴史書としても知られています。いわば『近世日本国民史』は、現代の私たちが親しんでいる「物語として読む日本史」へと続く、大きな源流の一つなのです。
Hitokoto
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