Book Detail
愛してイルキー
Synopsis
あらすじ
イルキーは、世界を愛している。─ 寓話のような、詩のような、99のモノローグ集。 ひとりの「人」が、ひとつの「物」が、かわるがわるやって来て、イルキーという「存在」に何かを語りかけては、消えていきます。ひとつひとつにイラストを添えており、絵本としても読んでいただけます。 ★Contents 01 哲学者 02 果物 03 パイプ屋 04 宝石 05 商人 06 杭 07 事務員 08 石 09 歌うたい 10 丸太 11 農夫 12 道しるべ 13 詩人 14 草 15 伝令 16 炎 17 料理人 18 骨 19 軍人 20 渦 ほか99編 ◎幻想短編集『グルグルという名の町にて』より3編を巻末に併載(緑色のパイプ/果てしない記憶/歌のゆくえ) *********** 09 歌うたい イルキーは、ひとりの歌うたいに会った。 「わたしの歌が、つかまらないのよ、イルキーくん。 わたしは、うたう。高らかに、うたう。 そのとたん、歌はどこかへ逃げてしまう。 わたしから、逃げてしまう。 どの歌も、わたしの手もとには残らなかったの。 もちろん、いろんな人に、たずねてみたわ。 わたしの歌を、見ませんでしたかって。 でも、みんな首を横に振るばかり。 ねぇ、イルキーくん、あなたは知らない? わたしの歌は、どこへ逃げていくのかしら。」 「イー?」 歌うたいは、言った。 「わたしの歌が、つかまらないのよ、イルキーくん。」 イルキーは、世界を愛している。 ***********
Hitokoto
みんなのひとこと
まだひとことはありません。
Likes
そうだねしているユーザー
まだそうだねしているユーザーは見つかっていません。
Recommendation
この作品をそうだねしたユーザーは以下の作品をそうだねしています
まだおすすめを出せるだけのそうだねがありません。